つねに新手の機転を見せつけては、私をまごつかせる男の顔を私はあきれて眺めた。
捜査のため味方まで欺くホームズの手の内を、事件解決後に知らされ驚くワトスン。 原文は
〜looking in amazement at this man who was for ever confounding me with some new phase of his astuteness.
Take1の「ホームズのセリフ」の返句のようですが、これは全く別の時のワトスンの独白。 つまり、この二人、いつもこんなことやってるんですね。 人を驚かせるのがホームズの趣味なら、驚かされるのはワトスンの趣味なのか ?! いつもひっかけられていながら、ホームズの「演技」を「本気」と感じるワトスン。そしてその度ひと驚き。 それは「さかな」にしたくなる程のワトスンの「若々しい」性格もさることながら、やはりホームズの技術が飛び抜けてたってことなんでしょうが。ホームズのそんな 才能にワトスンが首ったけだったのは間違いない! つねに自分をまごつかせる男を、ワトスンがどんな風に眺めたのか絵が浮かぶようです。 きっとワトスンのそういう顔つきや、信じきってる様が、ホームズにとっては「成功の手ごたえ」になってた と思うワケです。